出版ニュース

出版ニュース」というものがあって、そこに私の本のブックガイドが載ってるということだったので(ホームページをちょっと見た限りではそれがウェブ上のコンテンツなのか、市販の出版物なのか、どこで入手可能なのかも不明だった)とりあえず、電話をかけて一部送ってもらうことにした。
週刊読書人』みたいなものを想像していたのだが、現物が届いてみたら、これは完全に「業界誌」ですね。こりゃ普通の書店では売ってないわけだ。買う人もいないでしょう。出版社のためのデータベース(あるいはメタ出版物)みたいなものです。これを出している出版ニュース社は、実は『出版年鑑』というもの(これはどの図書館にも入っているしそれなりに有名)を毎年出している会社で、きっとそのための日々のデータ作りがこの「出版ニュース」(月三回刊)なのでしょう。代金は切手を返送すればよい、というのも昔の同人誌的なノリでよろしい。
巻末には「新刊分類目録」なるものが付いていて、当該の10日間(月三回刊なので)に出た出版物の図書館分類法(数字)が掲載されている。なるほどこれを見れば、中身を読まなくても配架できるわけで、図書館にとっても利便性が高い(メタ)雑誌ですね。
あともう一つ目に留まったのは、「新聞・雑誌書評リスト」というコーナーで、当該の10日間にあらゆるメディア(新聞、雑誌、週刊誌)に載った書評(書名、書評者、掲載誌)が一覧になってるの。これは使いようによっては(研究上、ある本の評価・受容を集中的に調べるときとか)かなり使えるぞ。
こんな(メタ)出版物があるんだと知って素朴に、しかもたまたまこういう機会でもないと出会わないものなので余計に、嬉しかった。
肝心のブックガイドは、匿名評者による短いものでしたが、実に模範的な内容の要約・概説になっており感心しました。ちゃんと読んでくれた人が(最低一人は)ここにいる、と分かるだけでも嬉しいですね。
例の学会誌論文も脱稿して無事に送付し終えたので、今日は一息(あと数日早く終わる計画だったのが、上の子が高熱を出して深夜二時に病院に運び込み、翌朝新型インフル判明といったアクシデント等の発生で遅延)。子供用のクリスマスカードを買った(うちのサンタは毎年説教臭いので、ある程度長い文章が書けるスペースのあるカードが必要なのだ)。あと年賀状のプリントアウトを一気に済ませた(家族三人分で200枚くらい刷ったか。上の子が五歳児のくせに40枚近く必要だと言う…)。通勤電車の往復(京都から神戸は長いからね)で本を二冊読んだ。一冊は出たばかりのコレ。もう一冊は甲南の授業(テレビゲームから出発したはずの話が流転して今は(初期)アニメーションの歴史になってる)で使おうと思っているコレ。第九章「ミッキーマウスに生物学的敬意を」は、ミッキーマウスに代表されるように、長い歴史をもつキャラクター(ドラえもん然り)がどんどん「幼児体型化」していくのはなぜか?という問いに進化論的観点から答えたもの。あと、そうそう、買いましたよ、待ちに待った(発売予定日が途中で延期されたし)今日発売のビートルズ・リマスター本の決定版であるコレも。年賀状印刷しながらちょろっと読んだけど、やっぱ森山さんスゴイわ。弟子入り希望(定年後)だわ。
明日からまた元の仕事である本の執筆に戻りたいと思っているが、明日は何と初めて立命館のオーケストラを聴きにびわ湖ホールに行くのである。別に立命館の教員だからといって立命館のオケを聴かねばならない義理はないのだが、ヴァーグナーブルックナーをやるということで、かつ指揮者が金聖響ということで、しかも招待券をもらったので、これは行こうかなと(あとは「すごく遠い」と思い込んでいたが、調べたらうちから最寄り駅まで、地下鉄+京阪で44分で行けるらしいので)。うちの大学にはブラスはあるけどオケはないと思っていたのだが(失礼!)嫁さんに言わせると、けっこう歴史と名のあるオケなのだそうだ。今年最後の演奏会になる可能性大。あっ、招待券一枚余ってるんで、欲しい人がいたらあげます。明日大学近辺で会える人限定ですが。
忘年会等でそろそろスケジュールが大晦日までがっつり埋まりつつあるので、2009年にできることの時間的限界も見えてみましたね。