『ロワイヤル仏和中辞典 for Mac OS X』

一通りソフトも入って、どうにかMacBookも研究用マシンとして落ち着いてきました。もはやG4そしてClassic環境に後戻りは不可能。
そこで次に辞書を入れようと考えた次第。
『リーダース英和』や『新和英大辞典』、『英和活用大辞典』あたりをすいすいインストールして、次にドイツ語辞典を入れようとしてハタと気づきました。
手持ちの『クラウン独和辞典』は、DTONICというビューアソフトがOS Xが出てない! しかもサポートの気もさらさらないようで、今では後継商品が堂々と「Windows対応」とうたっています。しょうがないからEPWING版を入手しようと思ったら、これが絶版! ちょっと調べた限りでは、三省堂が数年前にEPWING規格と手を切ったらしいんです。どんな「大人の事情」がそこにあったのかは知らないですが、困るのはユーザー。で、ネットの書店で色々探して、奇跡的に『EPWING版 クラウン独和辞典』を入手。つまり私は『クラウン独和辞典』に関して二つのCD-ROM商品を買ったことになります。こういうのサイテーですよ、三省堂さん。
こうなるとフランス語辞典も入れたくなるのが人情。同じく『EPWING版 クラウン仏和辞典』を探したのですが、これはどうしても見つからず。思いついた知人に聞いても誰も持ってない様子。そしてどうやら、フランス語辞典についてはまともなMac OS X対応版がまだ存在しないみたい。
しかし、手に入らないものこそ何としてでも手に入れたくなる、そして無いならば自分で作ってしまおう、そうやってこれまで研究して論文を書いてきた私。さっそくOS X対応のフランス語辞典を作ることにしました。
素材は『ロワイヤル仏和中辞典 第二版』に付属のCD-ROM。これはWindowsのみ対応のCDですが、幸い、IEをビューアとするHTML形式で書かれています。しかも、ユーザーを切り捨てる三省堂への怒りが頂点に達したから言うわけではないですが、周知の通り、ロワイヤルは仏和辞典としてクラウンより遥かに格が上。
ただし作業はWindows上でやりました。まずPerl上で動かすスクリプトで、CDの中身をEBStudio形式にバッチ変換をします(スクリプトは以下で入手可能。作者に感謝です。http://homepage2.nifty.com/tpitwv/royalfj.htm)。これは二十分かそれくらいかかるので、その間に私は晩ご飯を食べに行きました。その後、EBStudioでそれをEPWING形式に変換。数分で見事、Calalogファイル付きのEPWING対応フォルダが生成されます。あとはそれをMacBookに移すだけです。
そしてご覧の通り、『ロワイヤル仏和中辞典』が Mac OS Xの電子辞書ビューアで見れました! 発音記号などの外字もバッチリですよ。これで『クラウン』糞食らえですよ。今回かかった費用はゼロ円、時間は一時間ちょいくらいです(もちろん元のCD-ROMの費用を除いての話。しかしそれは今でも普通に入手可能です)。
ここ(http://www.amazon.co.jp/gp/product/4010753056)とかを見ると、Mac版がなくて困っている人が結構いるみたいですが、無いものは作ればいいんです! それが昔からのMacユーザーの気骨ですよ! C’est très facileですよ!
まあ完璧を期すには、実はあと付属図版およびそのリンクを移してあげる必要があるのですが、それはまた今度ゆっくりやろうと思います。
さあ、後はこれを使ってフランス語のテキストをばりばり読むだけですが、それはどなたか別の方にお任せしたいと思います(笑)。
本当はこんなことしている場合じゃないんです。どうして忙しいときに限って、こういう作業に精を出しちゃうんだろうか、オレは。トホホ。