ちょっと変えてみた

大学の研究者データベース。該当ページはここ
初対面の学生や広報関係者と話してて分かったんだけど、ここって案外たくさんの人が(学内も学外も)見てるんだよね。
随分と放置してあったので、ちょいと思い立ってリニューアルしてみた。

【感性学としての“aesthetics”の(再)構築に向けて】
私の専門は感性学(aesthetics)です。これまで日本の学問の世界では“aesthetics”という語は通常「美学」と訳されてきましたが、私はその語源(ギリシャ語で“αἰσθητική”またはラテン語で“aisthtike”とは、感性的なもの、およびその学を指します)に立ち戻って「感性学」と訳しています。

これまで伝統的に“aesthetics”は欧米でも日本でも主として「美」と「芸術」を研究対象としてきました。日本語の「美学」という訳語の語感もそれに対応しています。それに対して私は、美や芸術といった価値基準にとらわれずに、すなわち、それが「美しい」かどうか、あるいはそれが「芸術」であるかどうかに関わりなく、われわれの周りにある感性的な事象を学問的に捉えたい、捉えるべきだと考えています。私が “aesthetics”を(「美学」ではなく)あえて「感性学」と訳し、それを自らの専門分野とするのはそのためです。

感性学はもともとは十八世紀に哲学の一分野として成立した学問ですが、その後、心理学や生理学、知覚理論、人間工学などとも連携しながら今日まで発展してきました。感性学の対象範囲は(その名称が示唆する通り)きわめて広範であり、関連・隣接する学問分野も実に多彩ですが、私自身は現在(1)感覚(五感)の哲学、(2)日用品や機械技術製品にみられるデザインやインターフェイスの思想、(3)ビデオゲームにおける時間・空間・運動の認知、などを中心に研究を行っています。

学内での自分の(専門分野の)位置付けも(そろそろ)もう少しはっきりさせんといかんよなーと思う今日この頃。
同じく aesthetics をやってる(例えば、かつて同じ釜の飯を喰ったような)人達は、それぞれの大学の中でどんなこと考えてどんな感じでやってるんだろー。面白そうに見せる(見えるだけではダメですが)コツやヒントがあったら教えて下さい。