シューマイはワインとよくあう

今年は例年になく忘年会が多く、これで五つ目くらいか。
今日は原宿にあるプロセスアートの事務所(正確には奥の中谷芙二子さん宅)にお呼ばれ。

原宿駅からすぐで、住所は渋谷区神宮前。こんなところに人が住んでいたのか…と思う場所に久しぶりに行った。
ラトビアの展示関連に少し協力した(チラシに宣伝用の文章を書いた)御縁で呼ばれたので、忘年会とかいいつつ、大半の方が「はじめまして」状態。
中谷さんが覚えたてのラトビア料理をふるまってくれた。そして現地直送のパンとチーズたち。九州からお取り寄せのチキン。年輩の御婦人達が多いせいもあり、すごくやんごとならぬ雰囲気だ。こちらは外国語のようなあらたまった日本語で応対。だが携えていった地元土産はペー&パー御用達のセキネ(浅草本店、赤羽支店)のシューマイ。完全にTPOを読み違えた。高級ワインに非常によくマッチしたことはいうまでもない。
東京にはこの種のアート系コミュニティが存在することをすっかり忘れてましたよ。もっぱら話題は、食べ物、調度品(家具や食器)、旅行、そして歌舞伎ですよ。得意分野がまったく見出せません。(クラシック音楽なりオペラの話題がそうした場にあまり入ってこない点が、音楽学者としては気になるところ。やはりプチブルの文化と上流階級文化は違うということか。)

そんななか、この日一番の収穫は高橋睦郎さんとお会いできたこと。さすが一流の詩人は、一流の趣味人にして、一流のエンターテイナーでもあります。この方の歌右衛門の真似は、まさに人間国宝級です。また昭和20年代、40年代、60年代と三時代の昭和天皇の口真似が正確にできる人も初めてみましたよ。タモリ以上かと思われます。
高橋さんはその後、新宿二丁目に消えました。こちらは打ち合わせに来た岡崎乾二郎さんと入れ違うように、多摩美関係者と一緒においとま。本当にごちそうさまでした。
それにしてもみなさん夜遅くまでよく動いてますねえ。しかもこの寒さのなか。若者も負けてはいられませんな。