ICCのローリー・アンダーソン展

NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)のローリー・アンダーソン展「時間の記録」の内覧会&オープニングパーティに行く。いつもの内覧会に比べて、来ている人が多く、しかも若者が多い。手伝ってくれた学生スタッフ(?)の労をねぎらって特別に呼んだのか、それともローリーが来るということでそもそも希望者が多かったのか、その辺りは分からないが、いつものオープニングとは雰囲気が全然違う。
内覧会の方は、作品の写真撮影の途中だったらしく、ざわざわした感じ。ローリー・アンダーソンというと(その定義通りの)「ポストモダン」的なビデオ・パフォーマーという印象が強かったが、こうしてまとめて見てみると、レコードや楽器といった音楽メディアに対する反省的視点を強く持っていた人であったことが改めて分かった。音源の水平的広がり(いわゆるステレオやサラウンド)の向こうを張って垂直的広がりを追求したインスタレーション(「つむじ風」1996年)などは、とても面白かった。
オープニングパーティーでは、浅田さんのビミョーな挨拶(ICCのこれまでの活動を総括するような)に続き、ローリーが氷の靴を履いてヴァイオリンを持って登場。すごい人だかりで近づくのも困難。オープニングパーティーというより、ただのステージパフォーマンスといった様子だ。それならそうと、こっちもただのミーハーに変身し、その後の会食の時には記念撮影などをお願いしてしまった。
 乳飲み子の世話もしなくてはならないので、然るべき人達と言葉を交わし、渡すモノを渡し、頂くモノを頂いた後は、閉会を待たずしてそそくさと帰宅の途についたのであった。